「ゾーン禁止とか言ってるけど、そもそもゾーンディフェンスなんてやったことないから、意味がわからん。」
「ナイスディフェンスしたつもりなのに、ゾーン禁止がどうとか言われてモチベーションさがる。」
「高校でもバスケをやりたいけどゾーンディフェンスを知らなくても大丈夫なの?」
例えば、こんな疑問を持ったとしてもU15、U12の選手にとっては試合で全く必要のない、むしろ禁止されているゾーンディフェンスについてコーチに聞くのは難しいかも知れません。
というわけで今回は、イラストを使ってどこよりも簡潔にゾーンディフェンスについて噛み砕きたいと思います。
ゾーンディフェンスの概要
ゾーンディフェンスは、自チームのディフェンス陣形をエリアに分け、相手の攻撃を封じ込めるディフェンス戦術です。
ゾーンディフェンスでは、比較的フットワークが無くても、インサイドへの侵入を防ぐことができて、アウトサイドシュートもケアできるメリットがある反面、ハイポスト攻撃に弱く、オフェンスの飛び込みリバウンドに弱くなります。
〔ゾーンディフェンスとは〕
(マンツーマンディフェンスの基準規則 ( 2022 年度改訂・ 2023 年度施行)でのJBA公式の定義)① ディフェンス プレーヤー が 特定の マッチアップを意識せず 、 組織的, 意図的に エリア を守ること。
「マンツーマンディフェンスの基準規則 ( 2022 年度改訂・ 2023 年度施行)」より引用
② マークマンの動きに対して、適切なポ ジション対応をしていない(例:マークマンについていかないこと)状況が継続的に行われていること。
③ マークマンの動きに関係なく、ボールマンを守り続ける状態。
④ 隊形を問わず、 5 人・ 4 人・ 3 人・ 2 人・ 1 人がエリアを守るもの
⑤ マッチアップが明確ではない状態が続くディフェンス (例:トラップを続ける中で途中エリアを守る等)
ゾーンディフェンスの種類
よく使われるであろう順番に紹介していきますね。
2-3ゾーン
最も一般的で、使いやすいゾーンディフェンスの一つで、インサイドを特に重点的に守りながら、ミッドレンジのシュートを制限することができます。
3-2ゾーン
2-3ゾーンディフェンスと似ていますが、アウトサイドに3人を配置することで、2-3ゾーンよりインサイドは弱く、アウトサイドシュートに強い形です。
1-3-1ゾーン
ボールマンをしっかり守ることができるので、ドライブへのケアと、アウトサイドシュートをバランスよく守ることができます。マッチアップゾーンと呼ばれるマンツーマンに近いゾーンディフェンスになりやすい形です。
2-1-2ゾーン
ボールマンとインサイドをしっかりケアしながら、ゾーンディフェンスの弱点になりやすいハイポストを守ります。アウトサイドシュートへの対応がカギを握ります。
その他のゾーンディフェンス
マッチアップゾーン
ゾーンディフェンスとマンツーマンディフェンスの中間のような守り方です。詳しくは三原先生の動画へリンクを貼っておきます。(他力本願ですみません。)
ボックスワン(またはダイヤモンドゾーン)
相手のエースをマンツーマンで抑えつつ、エリアをボックスで守るということです。スラムダンクで海南が湘北の三井にボックスワンを仕掛けたシーンが有名ですね。
また、2021-2022シーズンのNBAファイナルでラプターズがカリーに対してボックスワン(英語では【Box and 1】と書くみたいですね。)を仕掛けて見事勝利に繋げました。
トライアングルツー
3人のプレイヤーがトライアングル形状を作ってインサイドを守り、残りの2人のプレイヤーがディフェンスラインの上でプレッシャーをかけることで、相手チームの攻撃を防ぐ戦術です。相手に厄介な選手が2人いるときに選ぶ戦術ですが、ディフェンス選手全員にフットワークが要求されます。