※2023年3月6日:「審判のハンドシグナルとルールを理解しよう」を追加。
※2022年12月25日:タイムアウトの終了および10秒前ブザーを「スコアラーのしごと」から「タイマーのしごと」に変更。
※2022年10月13日:「モッパーと得点係に関する記事」へのリンクを追加。
※2022年6月6日:【TO主任の仕事】~2022年から公式に定義されたTOチームのとりまとめ役~へのリンクを追加。

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↓この記事全体の色分け↓
- 全員でやること:黒色
- ショットクロックオペレーター(サブタイマー)のしごと:緑色
- タイマーのしごと:青色
- スコアラーのしごと:赤色
- アシスタントスコアラーのしごと:茶色
テーブルオフィシャルズ(T.O)それぞれの主なしごと
名称 | 主なしごと | 正式なルールや詳細を確認したいときは |
---|---|---|
ショットクロックオペレーター (サブタイマー) | 24秒(ショットクロック)をはかる ※ミニバスでは黄色(のこり10秒)と赤色(のこり5秒)の旗をふる | 『24秒ルール』~ショットクロックバイオレーションの考え方~ |
タイマー | 試合の時間(ゲームクロック)をはかる ・それぞれのクォーターのじかんをはかる ・インターバル(クォーターとクォーターの間の時間)をはかる ・タイムアウトの時間をはかる(一般:60秒、ミニバス:45秒) | 【タイマーの任務】~今更聞けないタイマーの仕事(ミニバス対応)~ 【絵で見てわかるデジタイマの操作方法】~ミニバス選手と保護者用~ |
スコアラー | 1.スコアシートを書く 2.審判にタイムアウトや交代を知らせる 3.矢印(オルタネイティングポゼッションアロー)の向きを見せる | 【スコアシートの書き方(2021年最新)】~JBAオフィシャルスコアシート~ 【ミニバス用のスコアシートの書き方(2021年最新)】~JBAオフィシャルスコアシート~ 【タイムアウトと選手交代】~一般ルールとミニバスルールの違い~ 『オルタネイティングポゼッション』とは~ポゼッションアロー切換えタイミング~ |
アシスタントスコアラー | 1.得点を知らせる 2.ファウルを知らせる 3.スコアラーを助ける | 【アシスタントスコアラーの役割】~テーブルオフィシャルズの要の仕事~ |
JBA公式のTOマニュアルは以下から無料でPDFをダウンロードできます。
→「関わる・育てる」→「TO(テーブルオフィシャルズ)」→「TOマニュアル(ダウンロード)」
1.TOマニュアル
FIBA公式のTOマニュアルの和訳版です。国際標準の内容となっていますが国内の実情と合わない部分もあるかもしれません。
2.TOハンドブック
簡易版とはいえ説明は網羅されています。そして、こちらのほうがFIBA公式のもの(上記)よりダントツでわかりやすく説明されています。
3.TO主任マニュアル
2022年から公式に定義されたTO主任という役割に関するマニュアルです。
4.U15 / U18 TOマニュアルハンドブック
ハンドブックよりさらにシンプルにまとめられていてわかりやすくなっています。
※2023年にはU12用も発行される予定みたいです。
試合前のしごと
1.試合の時間を知らせる
1.試合までの時間が表示されているかを確認する。
2.試合までのこり3分と1分30秒(ミニバスでは1分前)になったらブザーを鳴らす。
2.道具の確認
ショットクロックオペレーターが使う道具
- 24秒を計るタイマー(ショットクロック)がどこにあるか。特にストップ(継続)とリセット方法(14秒リセットと24秒リセット)を確認する。
ゲームクロックとショットクロックのブザーは、異なる音色のものとする。それぞれ手動でも鳴らせることが望ましい。スコアラーのブザーは、さらに 2 つのクロックのブザーと異なる音色のものが望ましい。ただし、準備できないときは、ゲームクロックまたはショットクロックのブザーと音色を兼ねてもよい。
“TOマニュアル簡易版”より引用
タイマーが使う道具
- 試合の時間をはかる装置(デジタイマーなど)の動かし方を確認する。
- インターバル(それぞれのクォーターの間のじかん)やタイムアウトをはかる道具(ストップウォッチなど)の動かし方を確認する。
ゲームクロックとショットクロックのブザーは、異なる音色のものとする。それぞれ手動でも鳴らせることが望ましい。スコアラーのブザーは、さらに 2 つのクロックのブザーと異なる音色のものが望ましい。ただし、準備できないときは、ゲームクロックまたはショットクロックのブザーと音色を兼ねてもよい。
“TOマニュアル簡易版”より引用
スコアラーが使う道具
- 矢印(オルタネイティングポゼッションアロー)の使い方や見せ方を確認する。
- タイムアウトや選手交代のブザーの場所や鳴らし方を確認する。
- 筆記用具(濃い色(黒/青) と赤色のボールペンがあるかどうかと、ちゃんと使えることを確認する。また、定規、付せん紙があるかどうかを確認する。
- スコアシートとメンバー表があるかどうかを確認する。
・ゲームクロックとショットクロックのブザーは、異なる音色のものとする。それぞれ手動でも鳴らせることが望ましい。スコアラーのブザーは、さらに 2 つのクロックのブザーと異なる音色のものが望ましい。ただし、準備できないときは、ゲームクロックまたはショットクロックのブザーと音色を兼ねてもよい。
・ポゼッションアローは、スコアラーズテーブルの上のみ(一箇所)に表示することを原則とする。ただし、複数箇所の表示の同期が保証され、大会主催者が承認する場合は、スコアラーズテーブル上を含む複数箇所の表示も可とする。
“TOマニュアル簡易版”より引用
【無料】オリジナルスコアシート(カップ戦、練習試合用)
ダウンロードできる独自のミニバス用スコアシートを作りました。(編集可能かつ印刷用メンバーシート付)
オリジナルスコアシートの特徴
- ロック無しエクセルファイルがダウンロード可能。個人練習用、自チーム専用など目的に合わせて自由にカスタマイズOK。
- 公式スコアシートのサイズと一致。メンバー表だけで活用することが可能です。
- 名前の自動入力。スコアシートに入力した選手の名前が自動でメンバー表に入るので、少し手間が減ります。
New ver.220909:
- チーム名のシート間コピーが出来なかった箇所を修正。
※ダウンロードデータはカスタマイズ等含めご自由にご使用いただけますが、加工の有無を問わず商用利用は原則禁止します。
ver.220711:
- 記入見本を少し修正。
(コーチの署名はミニバスでは不要なため、見本から削除しました。)
ver.220703:
- 「記入見本」を追加。
(データが重いためダウンロード用PDFは印刷用PDFファイルとは別ファイルにしています。したがって「印刷用PDFファイル」は旧バージョンから更新されていませんのでご了承ください)
ver.220430:
- ファウルシート(アシスタントスコアラー用)を追加。
ver.220409:
- Bチーム用の印刷シート追加。
- Excelバージョンにおいてチーム名入力でスコアシートの薄黄色が消えるように変更
- PDFバージョンでもメンバーシートの作成可能(動作確認はAdobe Acrobat Readerで行いました)
ver.220327:印刷表示の微調整、印刷ズレに関する微調整
ver.220326:リリースバージョン
アシスタントスコアラーが使う道具
- 得点を表示する装置(デジタイマーなど)の動かし方を確認する。
- 選手ファウル用の旗などの表示装置がそろっているかを確認する。
- チームファウル用のファウルタワーなどの表示装置がそろっているかを確認する。
- チームファウルペナルティの赤い標識などの表示装置があるかどうかを確認する。
- 筆記用具(ボールペン)があるかどうかとちゃんと使えることを確認する。
- メモ用紙やファウルシート(アシスタントスコアラーシート)があるかどうかを確認する。
チーム名と得点が表示される電光式スコアボードは、前後半を通じて、チームAを左に、チームBを右に表示することを原則とする。対面に2台設置する場合も、鏡合わせの表示にはしない。
“TOマニュアル簡易版”より引用
3.そのほかに確認すること
- [タイマーのしごと]それぞれのクォーターの時間
- [タイマーのしごと]インターバル(クォーターとクォーターの間) の時間(タイマーのしごと)
- [スコアラーのしごと]試合がはじまる時刻
- [スコアラーのしごと]試合会場やコートの名前
- [スコアラーのしごと]コーチやチームのメンバーの名前
4.役割分担を決める
道具や装置の場所、それから経験などを考えて、誰が何を担当するするかを試合の前に決めておきましょう。
- 矢印(オルタネイティングポゼッションアロー)は誰が担当するか。(本来はスコアラーが担当する)
- 得点を表示する装置は誰が操作するか。(本来はアシスタントスコアラーが担当する)
- ファウルタワーなどの表示装置は誰が操作するか。(本来はアシスタントスコアラーが担当する)
- タイムアウトや交代のブザーの操作や合図は誰がするか。(本来はスコアラーが担当する)
試合中のしごと
1.試合が始まったときは
1.[タイマーのしごと]ゲームクロックを動かす。
※1クォーターのじかんは、高校生以上(一般):10分、中学生(ジュニア):8分、小学生(ミニバス):6分が一般的です。
- 準備ができたら、手をうえに広げてあげる。
- ゲームクロックをスタートすると、同時に手をにぎり、その後手をおろす。
2.[ショットクロックオペレーターのしごと]ショットクロックを動かす。
※ミニバスでは黄色(のこり10秒)と赤色(のこり5秒)の旗をふる
- ボールを持っているチームが変わったら24秒リセットする。
- オフェンスリバウンドをとったときは14秒リセットする。
- ディフェンス側のチームがボールを外に出したときはショットクロックを止めるだけでそのまま継続する。
※ミニバスルールではこれだけ知っていればだいじょうぶ。一般ルールは『24秒ルール』~ショットクロックバイオレーションの考え方~を参照してください。
3.[スコアラーのしごと] 矢印をおく。
- 試合が始まったら、最初にボールをとったチームが攻める方向と逆の向きにして見える位置におく。
- オルタネイティングポゼッションルールのスローインが終わったら、矢印の向きを変える。
- 第2クォーターが終わったら、矢印の向きを変える。
2.得点が入ったときは
1.[タイマーのしごと]試合終了まぎわの最後の2分間は得点が入ったらゲームクロックを止める。
※ただし、ミニバスは対象外。
2.[ショットクロックオペレーターのしごと]ショットクロックをリセットする。(24秒リセット)
※ただし、シュートが外れたときでも、リングに当たって、さらにオフェンスリバウンドをとったときは、14秒リセットする。
3.[アシスタントスコアラーのしごと] 得点を表示する。
4.[スコアラーのしごと] スコアシートに書く。
3.ファウルがあったときは
1.[タイマーのしごと]ゲームクロックを止める、動かす。
2.[ショットクロックオペレーターのしごと] ショットクロックをストップする、またはリセットする。
3.[アシスタントスコアラーのしごと] 個人ファウルの回数の旗を周囲に見せる。
4.[アシスタントスコアラーのしごと] チームファウルを周囲に知らせる。
5.[アシスタントスコアラーのしごと] メモ用紙やファウルシート(アシスタントスコアラーシート)に書く。
- 選手のファウルがあるたびに、ファウルタワー(ファウルブロック)を1つずつ積み上げて、個人ファウルの回数をします旗を周囲に見せる。
- それぞれのクォーターで4回目のチームファウルがあったら、チームファウルペナルティの表示器具(赤い筒)をファウルしたチーム側に立てる。※
- メモ用紙やファウルシート(アシスタントスコアラーシート)に個人ファウルとチームファウルの回数を書く。
※ 審判はチームファウルペナルティの表示器具(赤い筒)を見てフリースローの有無を判断するので、必ず審判がファウルした選手の番号をしめしたあとで 表示器具(赤い筒)を立てること。
5.[スコアラーのしごと] スコアシートに書く。
4.バイオレーションがあったときは
1.[タイマーのしごと]ゲームクロックを止める、動かす。
2.[ショットクロックオペレーターのしごと] ショットクロックをストップする、またはリセットする。
5.ジャンプボールシュチエーションがあったときは
1.[タイマーのしごと]ゲームクロックを止める、動かす。
2.[ショットクロックオペレーターのしごと] ショットクロックをストップする、またはリセットする。
3.[スコアラーのしごと] スローインが終わったら、矢印(やじるし)の向きを変える。
6.タイムアウトのときは
1.[スコアラーのしごと] 申請があったら、適切なタイミングでブザーを鳴らす。
※シュートを決めたチームはシュート後、タイムアウトを取ることはできない。
2.[タイマーのしごと]ゲームクロックを止める、動かす。
3.[ショットクロックオペレーターのしごと] ショットクロックをストップする、またはリセットする。
4.[タイマーのしごと]ストップウォッチなどでタイムアウトのじかんをはかる。
※一般は60秒、ミニバスは45秒
5.[スコアラーのしごと] スコアシートに書く。
6.[アシスタントスコアラーのしごと] メモ用紙やファウルシート(アシスタントスコアラーシート)に書く。
7.[タイマーのしごと] タイムアウト終了の10秒前と、タイムアウト終了(一般は60秒、ミニバスは45秒)のタイミングでブザーを鳴らす。
7.選手交代(メンバーチェンジ)のときは
1.[スコアラーのしごと] 申請があったら、ブザーを鳴らす。
2.[スコアラーのしごと] スコアシートに書く。
8.クォーターが終わったときは
1.[タイマーのしごと]ゲームクロックを止める。
※ふつうはブザーが鳴って自動的に止まります。
2.[タイマーのしごと]インターバルやハーフタイム(第2クォーターが終わったあと)の時間をはかる。
※ インターバルは、高校生以上(一般)と中学生(ジュニア)が2分で小学生(ミニバス)が1分です。
ハーフタイム(第2クォーターが終わったあと)は 高校生以上(一般)と中学生(ジュニア)が10分で小学生(ミニバス)が5分です。
3.[スコアラーのしごと] ハーフタイム(第2クォーターが終わったあと)では、コートチェンジがあるので、 矢印の向きを変える。
※このとき必ず審判に変えたことを伝えること。
4.[スコアラーのしごと]出場選手の背番号を確認する。
※ミニバスだけのルールです。審判やアシスタントスコアラーが背番号を読み上げてスコアラーが記入するのが一般的です。
5.[タイマーのしごと]次のクォーターの時間をセットする。
※1クォーターのじかんは、高校生以上(一般):10分、中学生(ジュニア):8分、小学生(ミニバス):6分が一般的です。
延長戦(オーバータイム)は、 高校生以上(一般)は5分、 中学生(ジュニア)と小学生(ミニバス)は3分です。
6.[タイマーのしごと]インターバルやハーフタイム(第2クォーターが終わったあと)が終わる30秒前と終わったときにブザーを鳴らす。
試合後のしごと
1.[スコアラーのしごと] スコアシートと表示されている得点が同じことを確認して審判に伝える。
2.[スコアラーのしごと] スコアシートに試合結果などを書く。
3.[スコアラーのしごと] スコアシートにテーブルオフィシャルズ(TO)の名前を書く。
4.[スコアラーのしごと] スコアシートに審判の名前を書いてもらう。
TO道具の紹介
部活やミニバスで一般的に使われている道具を紹介します。
これ以外にもデジタルのファウル表示器や、ポゼション表示もデジタルでできるものもありますので、操作のしかたなどを必ず事前に確認しましょう。
基本的にゲームクロックとショットクロックだけでなく、得点表示とブザーの機能が一緒になっている機器が多いと思います。

部活やミニバスなどでは、ファウルフラッグとファウルタワーはアナログ器材が使われることが多いです。

デジタルもありますが部活やミニバスなどでは、アナログ器材が使われることが多いです。

リンク一覧
審判のハンドシグナルとルールを理解しよう
試合運営はオフィシャル全員のコミュニケーションで成り立ちます。試合が盛り上がるように全員で支え合いましょう。
参考文献
TOマニュアルハンドブック
2022年5月(公財)日本バスケットボール協会 TO委員会- U15/U18 TOマニュアル ハンドブック「TOをやってみよう︕」2022年4月(公財)日本バスケットボール協会 TO委員会
Table Officials Manual 2021
(公財)日本バスケットボール協会