※2023年3月19日:「ボールリターン」器具へのリンクを追加。
私自身、子供がミニバスをはじめたことをきっかけに、狭い自宅の庭に無理やりゴールを設置しました。
子供の上達に繋がったかどうかはわかりませんが、少なくとも私のリモートワークによるストレスと運動不足の解消にはかなり貢献してくれました。
大人の私への健康効果はさておき、なかなか練習時間を確保できない最近の子供のバスケ練習環境を考えると、可能ならば、自宅の庭にゴールを設置してあげると上達速度は上がるのではないかと思います。
ご近所の理解であったり、ある程度敷地の広さが必要であったりと、誰でもどこでもという訳にはいきませんが、本記事は自宅の庭にバスケットゴールを設置したい方に向けた記事になります。
バスケットゴールの選び方
庭に設置できるバスケットゴールの種類
ハーフコートやフルコートのバスケットコート自体を作る場合は工事が必要な埋め込むタイプのゴールを選ぶこともあるかも知れませんが、自宅の庭に設置する場合は、「壁などにボード(とリング)だけを取り付けるタイプ」か、「タンクの水を抜くことでゴール全体を移動できるタイプ」の2つが選択肢になると思います。
いずれにしても設置環境に合ったタイプを選ぶ必要があります。
バックボードの素材について
バスケットゴールを選ぶにあたっては、設置場所に合ったものを選ぶことに次いで、バックボードの素材が重要です。
バックボードがしっかりしていないと、バンクシュート(バックボードを使ったシュートのこと)をしたときに衝撃を吸収してしまい※バックスピンの効いていないシュートでも全部リングに吸い込まれます。
※ただし、バックボードだけでなく、フレームの強度や素材にも影響を受けます。
シュートが決まるのは気持ちがいいのですが、実際の試合のための練習が目的ならなるべく実際のバックボードに使われるのと同じ素材のものを選ぶと良いでしょう。
1.1.1 Level1の大会(全国大会以上)においては 、バックボードは、11.8mmから13.5mmの厚さで前面が平坦な無反射の合わせガラスまたは強化ガラスで作られなければならない。
・外縁には バックボードサポートの保護フレームを使用する
・万が一バックボードが割れてしまっても、そのガラス片が飛び散らず、危険がないように加工する
1.1.2 Level2の大会(Level1以外の公式大会)における、バックボードは次のとおりとする
・合わせガラス/強化ガラス(Level 1同様に)
・透明アクリルまたはポリカーボネート
・木材、ガラス繊維、鋼またはアルミニウム、白く塗装
「バスケットボール ルール 2020 バスケットボール用具・器具」より引用
強化ガラス
高価ですが、反発力に優れています。重量もあり本格的な素材なので、家庭用で使用される製品はあまり見かけません。移動式の家庭用モデルでは「家庭用バスケットゴールの最上級モデル」と謳う以下の製品ぐらいでしょうか。
アクリル
プラスチックの一種(有機ガラス)ですが、反発力に優れており、競技レベルで使用されるバックボードの素材です。
軽量で反発力に優れ比較的コストパフォーマンスが高いため、バックボードに選ばれることが多い素材です。
ポリカーボネート
アクリルと同様にプラスチックの一種(有機ガラス)です。アクリルより反発力はわずかに劣りますが、割れにくく燃えない耐久性に優れた素材です。
強化プラスチック
「強化プラスチック」は広い意味を含みます。本来は「繊維強化プラスチック(FRP)」を指すことが多いのですが、「ポリエチレン(汎用プラスチック)」の場合もあります。強化ガラスやアクリル、ポリカーボネートに比べて、競技用で使われるケースは少ないですが、家庭用の場合は、軽量かつ安価なものが多く、形状やカラーバリエーションも豊富なため、有力な選択肢になると思います。ただし、購入の際は、種類が豊富なだけに実際に製品を使用してみて、音や反発力など判断した方がよいでしょう。
このタイプは種類がたくさんあるため、主要ECサイトのランキングページへのリンクからいろいろ探してみると良いと思います。
バックボードのサイズについて
バックボードのサイズはリングとの距離感やバンクショットの際の目標位置に関する感覚に影響します。
ただし、バックボードの公式サイズはかなり大きいため、家庭用だと最大サイズでも公式サイズと同等のものは無いと思うので、なるべく大きいサイズを選びたいところです。
1.1.3 バックボードの 大きさは、枠を含み水平方向1,800mm(公差30mm以内)、垂直方向1,050mm(公差20mm以内)とする
「バスケットボール ルール 2020 バスケットボール用具・器具」より引用
リングの高さの変え方について
子供がミニバスの頃に設置する場合は、少なくともミニバスのリングの高さ(260cm)と一般のリング高さ(305cm)の2種類に変更する可能性があります。
また、兄弟がいる場合、ミニバスと一般の高さを変えながら使いたいケースもあるかもしれません。いずれにしてもリングの高さは変えやすい方が便利です。
メーカーによって、様々な方法がありますが、ライフタイムの公式Youtubeチャンネルにわかりやすい動画がありました。↓
テレスコープ方式
2人でポールを支えながら高さを変える一般的なタイプです。
クイックアジャスト方式
アクショングリップ方式
ストロングアーム方式
タンクの種類や移動方法について
タンクにローラーがついているタイプは移動させることができます。ただし、移動させるときはタンクに入れた水を抜く必要があります。
横置き、縦置き、ポールとの取り付け位置に違いがあるため、設置スペースやレイアップ時の足場スペースをどれぐらい取るかなどを考慮しながら選びましょう。
また、タンクには砂を入れることもできますが、移設する際は中身を抜く必要があるため、水を入れておいた方がいいでしょう。
ただし、水は凍ると膨張するため、タンクが破損する恐れがあります。余裕を残して少な目に水を入れるのがコツです。
タンクの水を抜く際、ポンプがあると便利ですが、高低差が利用できる立地ならサイフォンの原理を利用すると、ホースだけあれば水を入れたり抜いたりすることができます。
バスケットゴールを設置するときの注意点
自宅のゴールでできる主な練習
スウィッシュシューティング
リングに当たらないようにリングの中心を狙ってシュートする練習です。
指先に普段よりも繊細なシュートタッチを感じながらシュートを打つことで、再現性の高いシュートタッチを身に付けることができます。
ボードの反発力の影響を受けないので、どの種類のバスケットゴールを設置しても可能な練習です。
リングフレーム(リム)やバックボードに触れずにリングの真ん中を通るシュートのこと。
語源はswish(スパッ、シュッ)という軽い音。
マイカンドリル
ゴール下の様々なシュートを連続して行う有名な練習方法です。
狭い空間でもできるため、自宅ゴールで練習する定番メニューです。
マイカンドリルはNBAのレジェンドプレーヤー「ジョージ・マイカン」とそのコーチが大学時代に考案した練習方法です。
ゴール下の様々なシュートを連続して行い「フックシュート」、「レイアップシュート」、「バンクシュート」のシュートタッチを養うだけでなく、リバウンドの練習にもなります。
ボールリターン(PR)
フリースローぐらいのスペースがあるなら、下記のようなボールが戻ってくるやつをつけておくと良いと思いますよ。
購入方法
バスケットゴールは何度も購入するものではないため、失敗したくないものですよね。
購入するにあたっては、まずは「スポルディング」や「バスケットゴールドットコム」(専門店)で製品を探してみると良いでしょう。
スポルディングで探す
バスケットゴールドットコムで探す
主要ECサイトで探す
主要ECサイトのランキングやレビューを参考に選ぶのも良いでしょう。
その他の購入方法
「コストコ」で購入することもできます。また、「月間バスケットボールの5年間の定期購読」を申し込むと特典としてついてきます。