ドリブルステップワークの要点とドリブルムーブの基本を知り、ドライブが得意な選手を目指そう。
ドライブを成功させるためには、いかに相手とのズレを作り、直線的にゴール方向に向かうことができるかがポイントになります。
ドライブのステップワークの要点
ドライブのステップワークには2種類あり、「クロスステップ」と「ストレートステップ」があります。
「クロスステップ」とは、一方の足をもう一方の足の前で交差するように進行方向の逆足で踏み込むステップで、「ストレートステップ」とは、進行方向の足でそのまま踏み込むステップのことです。
どちらのステップでも、自分の身体のバランスを保てる範囲で、なるべく「低く」、「速く」、「大きく足を踏み出す」ことが大切。
ステップワークのコツ
- 1歩目はバランスを崩したり、スピードにブレーキがかからない範囲でなるべく大きく踏み出す。
- ボールの位置が相手から遠く、奪われにくい「クロスステップ」で、相手を抜く。1歩目がクロスステップの場合は1歩目で、1歩目が「ストレートステップ」で踏み出した場合は、2歩目で抜く。
- ボールと相手との間に自分の身体があるのを利用して、「クロスステップ」のときはなるべく大きく前方にボールを突く。また、「低く」、「速く」、「大きく」足を踏み出す。
ボールの位置が相手から遠い「クロスステップ」のタイミングで相手を抜きに行くことで、ボールを奪われにくいのはもちろん、仮に踏み込む足を止められたとしても、ファウルを得やすいメリットも生まれます。
相手とのズレを作るドリブルムーブ6種類
仕掛けの主導権はオフェンス側にあるので、ステップワークだけでもドライブを成功させることができるが、フットワークの良いディフェンダーが相手の場合は、踏み込む前にフェイクや緩急、ドリブルムーブなどを使って相手とのズレを大きく作る必要がある。
1.クロスオーバードリブル
ボールを片方の手からもう一方の手にバウンドさせる。
メリット:プレーヤーが進行方向を変えたいときや相手とのズレを作るとき、難易度が低く、左右の振り幅が大きくズレを作りやすいため、ディフェンダーとの距離がある場面で最もよく使用される。
デメリット:相手の目の前でボールを移動させるため、ボールを奪われやすい。
「クロスオーバー」のやり方(英語動画)
2.レッグスルードリブル
ボールを片方の手からもう一方の手にバウンドさせる際、足の間を通す。
メリット:ボールが足の間を通るため、相手との距離が近くても比較的相手にボールを奪われにくい。また、自然とドリブルが低くなる効果もある。
デメリット:クロスオーバーよりも難易度が高く、左右の振り幅を大きくしづらいため、大きなズレは作りにくい。
「レッグスルー」のやり方(英語動画)
3.ビハインドザバックドリブル
ボールを片方の手からもう一方の手にバウンドさせる際、身体の後ろを通す。
メリット:ボールが身体の後ろを通るため、相手との距離が近くても相手にボールを奪われにくい。ディフェンダーが手を出してきたときに使うと効果的。また、足のスライドの邪魔になりにくいため、スピードを保ちながらドリブルする手を変えられる。
デメリット:ボールが視野に入らないため難易度が高い。低くボールを突くと前方に進めないため、ドリブルが高くなりやすい。
「ビハインドザバック」のやり方
4.ヘジテーションドリブル(ロッカーモーション)
ドリブルを一瞬減速した後、さらにスピードを上げる動き。緩急を利用した動作。(「クロスオーバー」や「ストレートステップ」のカウンター動作(裏の動き))
メリット:シュートやパスフェイク(視線だけで良い)と組み合わせることで、ディフェンダーの動きを一瞬止めて、ズレを作ることができる。
デメリット:ディフェンダーを騙せなかった場合、ゴールラインを守られることを意味する。
「ヘジテーション」のやり方
5.インサイドアウトドリブル(インアンドアウトドリブル)
通常の「クロスオーバー」をするように内側に動かしている手を急に返して外側にドリブルを突く動き。(「クロスオーバー」のカウンター動作(裏の動き))
メリット:ヘジテーションと併用するなど、クロスオーバーを警戒させることで、ディフェンダーに逆方向への体重移動を誘い、ズレを作ることができる。
デメリット:ボールを大きく動かさないので、ディフェンダーを騙せなければゴールラインを守られることを意味する。
「インサイドアウト」のやり方(英語動画)
6.スピンムーブ(ロールターン)
「クロスステップ」で踏み込む足を軸に、相手の周囲を回るように逆方向に身体を回転させる動き。(「クロスステップ」のカウンター動作(裏の動き))
メリット:ボールが手の中にある間に回転するためスピードが速く、身体でボールを隠しながら逆方向へ方向転換できる。
デメリット:身体を回転させるため、一瞬前方の視野が無くなるため、ヘルプディフェンスなどの動きに対応が遅れることがある。また、身体を回転させる際、ボールの下半球を持って回転するとイリーガルドリブルのバイオレーションをコールされることがある。