※2022年7月16日:「ピックとは」を追加。「ピックアンドロールの基本」を追加。
スクリーン(ピック)とは
オフェンスプレーヤーが壁のように立ちはだかって、ディフェンダーをブロックすること。
ピックとは
「スクリーン」と同じような意味で使われるますが、厳密にはボールに対する「スクリーン」のことを言います。また、「ピックスクリーン」や「ボールスクリーン」と呼ばれることもあります。
また、スクリーンをする選手を「スクリーナー」と呼び、スクリーンを使う選手を「ユーザー」と呼ぶ。
スクリーンを使うことによって、「ドリブル突破」したり、「オープンな選手を作り出し」たり、意図的にディフェンスのスイッチ(マークマンを入れ替わること)を誘い、「ミスマッチを作りだす」ことができる。
「スクリーン(ピック)」は、「ピックアンドロール」や「トレイル」など、チームが連携して相手のディフェンスフォーメーションを攻略するために必要な重要かつ基本的な動き。
スクリーン(ピック)の基本的な構え方
- 体は真っすぐ、足を肩幅よりも少し広く開き、最も安定した膝の角度
- 手を胸で交差させる(女子)、手を腰の前で交差させる(男子)
- 一旦構えたら静止する
- 体は垂直で前または後ろに傾いてはならない
- ディフェンダーに対して直角に構える(味方の進みたい方向に背を向けるイメージ)
イリーガルスクリーン(スクリーナーのファウル判定)
“JBA プレーコーリング・ガイドライン(20210301)”より抜粋
- 相⼿の動きにあわせて、動いてスクリーンをかける(Moving Pick)
- ⽌まっている相⼿のうしろ(視野の外)でスクリーンの位置を占めスクリーンをかける
- 動いている相⼿チームのプレーヤーの進路上に、相⼿が⽌まったり⽅向を変えたりして触れ合いを避けられるだけの距離をおかずにスクリーンの位置を占めスクリーンをかける
- シリンダーを越えた⼿・腕・肘、そして⾜・お尻等、⾝体の⼀部を不当に使ってスクリーンをかける
ユーザー(スクリーンを使う選手)の動きの基本
- スクリーンがセットされるまでは動かない(重要!早く動くと、イリーガルスクリーンのファウルを取られやすくなるため)
- スクリーナーの肩に触れるぐらい近くを通る(ブラッシング)
- 一旦、スクリーンと反対側に向かうようなフェイクを入れると効果的(ディフェンダーの動きによってはそのままスクリーンと反対側を通るのも有効⇒「リジェクト」)
- なるべくスピードを上げる
スクリーン(ピック)の種類
オンボールスクリーン
ピックアンドロール(ピックアンドポップ) | ボールを持っている選手にスクリーンをセットする。 スクリーナーが反転しダイブする一連のスクリーンプレーを「ピックアンドロール」といい、スクリーナーがゴールとは逆のアウトサイドにポップアウトする動きを「ピックアンドポップ」という。 |
トレイル | ユーザーがボールを持っている選手に向かって走り手渡しパスを貰い、パスした選手がスクリーナーになるプレー。 動きの遅い体の大きな選手がスクリーナーとなり、小柄で動きの速いボールハンドラーがユーザーとなると、ミスマッチを作りやすく効果的。ポストアップからのハンドオフプレーやウィングポジションで使われることが多い。 |
オフボールスクリーン
アップスクリーン | スクリーナーがエンドラインからゴールに背を向けて掛けるスクリーン。 |
ダウンスクリーン(ピンスクリーン) | スクリーナーがエンドライン側からゴール方向に向いて掛けるスクリーン。 |
フレアスクリーン | ユーザーがボールから離れるようにボール方向に向いて掛けるスクリーン。 |
アウェイスクリーン(クロススクリーン) | スクリーナーがボールから離れる方向に向いて掛けるスクリーン。 |
その他のスクリーン
リピック(リスクリーン) | オンボールスクリーンで一度スクリーンをスライド(スクリーンを抜けること)された際、振り向いて反対側にもう一度スクリーンを掛ける方法。特にファイトオーバーでのディフェンスに対して有効。 |
ダブルスクリーン | 1人の選手に2人のスクリーナーをセットする方法。 |
スタッガードスクリーン | 1人の選手に2人のスクリーナーを順番にセットする方法。 |
エレベータースクリーン | 2人の選手がスクリーンを掛けて、その間をユーザーが抜ける方法。 |
ピックアンドロールの基本
ボールマンのディフェンス選手にスクリーンを仕掛けると、ボールマンのゴールに向かう動きに対して、ディフェンスがいなくなってしまうので、スクリーナーをディフェンスをしていた選手がボールマンを止めに行く必要があります。
すると今度は、スクリーナーをディフェンスする選手がいなくなってしまい、さらにもともとボールマンのディフェンスをしていた選手はスクリーナーに抑えられているために、スクリーナーのゴール方向が空いてしまいがちです。
このスペースを利用するプレーがピック&ロールの基本的な攻め方です。