※2022年7月18日:オフェンスファウル時のミニバス補足説明を追加。
※2022年4月10日:2022年4月施行の新ルールに対応。
※2021.7.31 フリースローのときの選手配置に「ミニバス特有のルール」を追加
フリースローとは、フリースローラインの後ろ、かつ半円の中から、妨げられることなく入ったら1点のシュートを打つことができる機会のこと。
主にシューティングファウルの罰則として相手チームに1本~3本のシュートの機会が与えられる。
フリースローのときの選手配置と関連用語
- フリースローシューターはボールがバスケットに入るかリングに触れる前に、「フリースローライン」から出ててはならない。
- フリースローシューター以外の選手はボールがフリースローシューターの手から離れる前に「制限区域」や「ニュートラルゾーン」に入ってならない。
- フリースローのときにリバウンドの位置を占めない選手が、フリースローが終わる前にフリースローラインの延長線上より前、またはスリーポイントラインの内側に入ってはならない。
ミニバスの場合はスリーポイントラインの規定が無いため、 フリースローの時のシューターとリバウンダー以外の双方4人 “フリースローラインの延長線から180cm 以上後方 ”とされている。
フリースローが与えられる場面
2投が与えられる場面
- ツーポイントフィールドゴールエリアでシューティングファウルがコールされ、シュートが外れたとき
- アンスポーツマンライクファールがコールされたとき
- チームファウルが5回目以降で、ディフェンス側がファウルしたとき
2020年まで、ミニバスではオフェンス側のファウルであっても、累積チームファウルによるフリースローが与えられていたが、「2021 バスケットボール競技規則 ミニバスケットボールの適用規則」より、ミニバスも一般と同じとなった。
3投が与えられる場面
- スリーポイントフィールドゴールエリアでシューティングファウルがコールされ、シュートが外れたとき
1投が与えられる場面
- どのエリアにおいても、シューティングファウルがコールされ、そのシュートが入ったとき
- テクニカルファウルがコールされたとき
フリースロー時のバイオレーション
フリースローシューターのバイオレーション
- フリースローラインの後ろ、かつ半円の中以外の場所からシュートした場合
- 審判からボールを与えられたあと、5秒以内にシュートしなかった場合
- ボールがバスケットに入るかリングに触れる前に、フリースローラインから出た場合
- フリースローをするふりをして途中でわざとやめた場合
- シューターバイオレーションがコールされ、フリースローが入っても得点は認められない
- シューターバイオレーションがコールされ、フリースローが外れた場合、相手チームにポゼションが与えられ、フリースローラインの延長線上からのスローインになる
- 最終投のフリースローがエアボールになった場合、相手チームにポゼッションが与えられ、フリースローラインの延長線上からのスローインになる
フリースローシューター以外のバイオレーション
- 自チームに認められていないリバウンドの位置に立つ
- ボールがフリースローシューターの手から離れる前に、制限区域やニュートラルゾーンに入ったりリバウンドの位置を離れたりする(制限区域から1m以上離れてもダメ)
- 何らかの言動によってフリースローシューターの邪魔をする
- フリースローのときにリバウンドの位置を占めない選手が、フリースローが終わる前にフリースローラインの延長線上より前、またはスリーポイントラインの内側に入った場合
- フリースローが入れば得点は認められる
- フリースローが外れ、ディフェンス側のバイオレーションがコールされた場合、もう一度フリースローが与えられる
- フリースローが外れ、オフェンス側のバイオレーションがコールされた場合、相手チームにポゼッションが与えられ、フリースローラインの延長線上からのスローインになる
- フリースローが外れ、両チームのバイオレーションがコールされた場合、ジャンプボールシチュエーションとなり、ポゼッションアローに従い、スローインとなる
フリースローの公式ルール
“2022 バスケットボール競技規則” 「公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)」より
第 43 条 フリースロー (Free throws)
43-1 定義
43-1-1 フリースローは、フリースローラインの後ろ、かつ半円の中から妨げられることなく1点を得ることができるように、プレーヤーに与えられる機会のことをいう。
43-1-2 1個のファウルに対する罰則として与えられるフリースロー、あるいはフリースローとそれに続くスローインを、フリースローの「セット」という。
43-2 ルール
43-2-1 パーソナルファウル、アンスポーツマンライクファウル、体の触れ合いをともなうディスクォリファイングファウルが宣せられたとき、フリースローは次のように与えられる:
- ファウルをされたプレーヤーがフリースローシューターになる
- ファウルをされたプレーヤーとの交代が請求されたときは、交代をする前にフリースローを打たなければならない
- ファウルをされたプレーヤーが、怪我、5個のファウルあるいは失格・退場によりゲームを離れなければならない場合は、そのプレーヤーと交代したプレーヤーがフリースローシューターになる。交代できるプレーヤーがいない場合は、自チームのヘッドコーチが指定したプレーヤーがフリースローシューターになる
43-2-2 テクニカルファウルや体の触れ合いのないディスクォリファイングファウルが宣せられたときは、ファウルをされたチームのヘッドコーチが指定するプレーヤーがフリースローシューターになる。
43-2-3 フリースローシューターは:
- フリースローラインの後ろ、かつ半円の中に立つ
- ボールが上からバスケットに入る、あるいはリングに触れるようにするために、どのような方法でフリースローのショットを行ってもよい
- 審判からボールを与えられたあと、5秒以内にボールを放たなければならない
- ボールがバスケットに入るかリングに触れるまでは、フリースローラインまたは制限区域内のフロアに触れてはならない
- フリースローをするふりをして途中でわざとやめてはならない
43-2-4 フリースローのとき、リバウンドの位置にいるプレーヤーは奥行き1m のそれぞれのスペースに交互に位置する権利を有する。(図6参照)
これらのプレーヤーは、フリースローが行われている間、次のことをしてはならない:
- 自チームに認められていないリバウンドの位置に立つ
- ボールがフリースローシューターの手から離れる前に、制限区域やニュートラルゾーンに入ったりリバウンドの位置を離れたりする
- 何らかの言動によってフリースローシューターの邪魔をする
43-2-5 フリースローのときにリバウンドの位置を占めないプレーヤーは、フリースローが終わるまでフリースローラインの延長線上より後ろでスリーポイントラインの外側にいなければならない。
43-2-6 あとにフリースローの「セット」が続く場合、あるいはフリースローの後スローインで再開することが決められている場合は、フリースローシューター以外のプレーヤーは、フリースローラインの延長線上より後ろでスリーポイントラインの外側にいなければならない。
43-2-3、43-2-4、43-2-5、43-2-6に違反することはバイオレーションである。
43-3 罰則
43-3-1 フリースローが成功しても、フリースローシューターのバイオレーションがあったときは、得点は認められない。
あとにフリースローが続く場合、あるいはファウルの罰則によりスローインのボールが与えられることになっていた場合を除き、ボールは相手チームに与えられ、フリースローラインの延長線上からのスローインになる。
43-3-2 フリースローが成功して、フリースローシューター以外のプレーヤーにバイオレーションがあった場合:
- 得点は認められる
- バイオレーションはなかったものとする
最後のフリースローの場合は、フリースローシューターの相手チームによりエンドラインの任意の位
置からのスローインになる
43-3-3 フリースローが成功せず、バイオレーションがあった場合:
- 最後のフリースローで、フリースローシューターあるいはシューター側のチームのプレーヤーによるバイオレーションがあった場合、それに続くポゼッションが与えられることになっていた場合を除き、ボールは相手チームに与えられ、フリースローラインの延長線上からのスローインになる
- フリースローシューターの相手チームのバイオレーションによるものであれば、フリースローシューターにやり直しのフリースローが与えられる
- 最後のフリースローで両チームのバイオレーションであれば、ジャンプボールシチュエーションになる