ミニバス世代はゴールデンエイジ(8歳~12歳)と言われており、神経回路が発達する時期と重なります。(正確には不要な神経回路が退化する時期です)
そのため、この時期は新しい運動能力を獲得しやすく(「即座の習得」)、さらに獲得した能力やスキルは一生消失しない貴重な財産となります。
ぜひコーディネーション能力を高めるトレーニングを実施して、未来を背負う若い才能を伸ばしてあげましょう。
コーディネーション【Coordination】とは
- 旧東ドイツのスポーツ運動学者が提唱したアスリートの運動能力向上のための理論。
- 脳がからだを動かす指示を出すときに、からだの動きを調整する能力。
- コーディネーションは「調整力」や「運動センス」(実際には神経ではありませんが、俗に「運動神経」とも言われる)などとも表現される。
コーディネーション能力の重要性
コーディネーション能力によって得られる効果
- 運動学習能力(新しい技術を覚えやすくする)
- 競技能力の基礎(応用技術へ発展させやすくする)
- 競技能力の継承(技術を忘れにくくする)
- 判断能力(正しい動作を正しいタイミングで実行する能力)
- 怪我の軽減(怪我をしにくい身体の使い方)
バスケで役立つ7つのコーディネーション能力
1.バランス能力【Balance】
バスケに関わらずすべての動作の基礎になる能力です。
- 体勢を保つ能力
- 体勢を立て直す能力
関連する主なバスケ動作
- トリプルスレット
- ジャンプストップ
- ボックスアウト
2.定位能力(空間認知能力)【Orientation】
バスケではスペーシングや距離感が大切なので特に重要な能力です。
- 仲間や相手との位置関係を把握する能力
- ボールとの距離感を正しく把握する能力
関連する主なバスケ動作
- シュートの距離感
- パスの距離感
- スペーシング
3.識別能力【Differencing】
ボールを扱うときの力加減に関連する能力です。
- 道具(ボール)を扱う能力
- 力加減を調節する能力
関連する主なバスケ動作
- シュートタッチ
- パスの力加減
- ドリブルの力加減
4.連結能力【Coupling】
身体を無駄なくスムーズに組み合わせて使いこなす能力です。
- 異なる技術を同時に行う能力
- 異なる動きをする身体のそれぞれの部位をスムーズに連動させる能力
関連する主なバスケ動作
- セットシュートの身体各部の連動
- レイアップシュートの上半身とステップワークの連動
- ドリブルステップとボールハンドリングの連動
5.変換能力【Adaptability】
コート全体あるいは周囲の状況変化に対応する能力です。
- 状況の変化を瞬時に認識する能力
- 状況の変化に応じて動作を変化させる能力
関連する主なバスケ動作
- ディフェンス全般
- ペネトレイトからのパス
- フェイント類
6.リズム能力【Rhythm】
ステップや動作タイミングに関するリズム感です。
- タイミングを変化させる能力
- タイミングを合わせる能力
関連する主なバスケ動作
- ドリブルムーブ
- チームメイトとのパスの連携
- シュートタイミング
7.反応能力【Reaction】
外部の情報に反応して適切に素早く動く能力です。(反射神経)
- 視覚情報に反応する能力
- 聴覚情報に反応する能力
関連する主なバスケ動作
- ルーズボール
- スティール
- リバウンド
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