【コーチの役割を理解する】~コーチを知ればチームがわかる~

コーチはチームのために存在しますが、主役はあくまでも選手です。コーチがいなくても試合はできますが、選手がいなければ試合ができないので、考えてみれば当たり前のことですが、選手であれば誰でも主役です。控え選手であっても、ベンチに入れなかった選手であってもそれは同じです。

コーチはあくまでも選手の引き立て役に過ぎませんが、試合で指揮をとったり、練習で技術的な指導をしたり、チーム運営のための様々な環境を整えてくれています。つまり、選手個々の目標を叶えるためにはなくてはならない存在です。

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コーチとは

訓練や指導をする人のことです。

一言でコーチといっても色々な種類があり役割があります。チームの戦略や戦術、個人の技術や知識を訓練・指導するのはもちろんですが、試合で指揮をとったり、選手をスカウトしたり、運営・経営に携わるケースもあります。

バスケットボールチームにおいては「ヘッドコーチ(コーチ)」「ファーストアシスタントコーチ(アシスタントコーチ)」が存在し、公式戦ではコーチライセンスの階級によって指揮できる試合が限定されています。また、公式戦でのコーチの任務と権限については競技規則で定義されています。

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コーチの任務と権限(公式ルール)

2021 バスケットボール競技規則「公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)」より引用

第7条 ヘッドコーチとファーストアシスタントコーチ:任務と権限(Head coach and first assistant coach:Duties and powers)

7-1  ゲーム開始予定時刻の最低40 分前には、各ヘッドコーチまたはその代理者は、ゲームに出場することのできるチームメンバーの氏名と番号、キャプテン、ヘッドコーチやファーストアシスタントコーチの氏名のリストをスコアラーに提出しなければならない。もしゲーム開始後に到着しても、スコアシートに記載されている全てのチームメンバーはゲームに出場することができる。

補足

国内大会においては、ゲームに出場することのできるチームメンバーリストの提出時間は、大会主催者の考えにより変更することができる。

7-2  ゲーム開始予定時刻の10 分前には、各ヘッドコーチはチームメンバーの氏名と番号、ヘッドコーチとファーストアシスタントコーチの氏名を確認・同意し、スコアシートにサインをしなければならない。また同時に最初に出場する5人のプレーヤーを明示しなければならない。チームA のヘッドコーチが先にこの情報を提供する。

補足

国内大会においては、チームメンバーリストを確認・同意する時間は、大会主催者の考えにより変更することができる。

7-3  チームベンチに座って、チームベンチエリア内にとどまることができるのは、ヘッドコーチ、アシスタントコーチ、交代要員、5個のファウルを宣せられたチームメンバー、チーム関係者だけである。競技時間中、全ての交代要員、5個のファウルを宣せられたチームメンバー、チーム関係者は着席していなくてはならない。

7-4  ゲーム中、ヘッドコーチあるいはファーストアシスタントコーチは、ボールがデッドになりゲームクロックが止められているときのみ、スコアラーズテーブルに行きスタッツの情報を得ることができる。

補足

スタッツの情報とは、得点、競技時間、スコアボードの表示、残っているタイムアウトの数、ファウルの数等を指す。

7-5  ゲーム中、ヘッドコーチは、ボールがデッドになりゲームクロックが止められているときのみ、審判に礼儀正しくコミュニケーションをとることができる。

7-6  ヘッドコーチとファーストアシスタントコーチは、一度にどちらか1人であればゲーム中に立ち続けることを認められている。チームベンチエリア内であれば、ゲーム中にプレーヤーに話しかけることができる。
ファーストアシスタントコーチは審判とコミュニケーションをとってはならない。

補足

ヘッドコーチとファーストアシスタントコーチは、両者が同時に立ち続けることは認められない。

7-7  ファーストアシスタントコーチを置くときは、ゲーム開始前にその氏名がスコアシートに記載されていなければならない(サインは不要)。ヘッドコーチが何らかの理由で役目を続けられない場合は、ファーストアシスタントコーチがヘッドコーチの任務と権限を引き継ぐ。

7-8  キャプテンがコートから退くときは、ヘッドコーチはコート上でキャプテンの役目をするプレーヤーの番号を審判に伝えなければならない。

7-9  ヘッドコーチがいない、あるいはヘッドコーチが役目を継続できずスコアシートに記載されたファーストアシスタントコーチもいない場合(あるいはファーストアシスタントコーチも役目を継続できない場合)、キャプテンがプレーヤー兼ヘッドコーチとして役目を果たさなければならない。キャプテンは、自身がコートから退かなければならない場合もヘッドコーチとしての役目を継続できる。キャプテンがディスクォリファイングファウルによって失格・退場になったり、怪我によってヘッドコーチの役目ができなくなったりしたとき、キャプテンの役目を引き継ぐプレーヤーがヘッドコーチとしての役目も引き継ぐことができる。

7-10  ルールによりフリースローシューターが決められていない全ての場合で、ヘッドコーチはフリースローシューターを指定しなければならない。

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コーチライセンスの種類

バスケにはコーチライセンス制度というものがあって、それぞれに階級に応じて、ライセンスを取得する必要があります。

  • 「キッズインストラクター」(小学生):10歳以下の子どもたちにからだを動かすことの楽しさを伝えることができる(5年ごとにコーチ養成講習会を受講し更新が必要)
  • 「E級」(主に小学生、中学生):普及レベルでのバスケ指導者用のライセンス。(4年ごとにeラーニングを受講し更新が必要)
  • 「D級」(主に中学生、高校生)、「C級」(主に一般):育成および競技レベルでのバスケ指導者用のライセンス。(1年ごとにコーチ養成講習会を受講し更新が必要)
  • 「ジュニアエキスパート」(中学生)、「B級」「A級」「S級」(Wリーグ、Bリーグ):より競技力を高めたい強化レベルでのバスケ指導者用のライセンス。(1年ごとにコーチ養成講習会を受講し更新が必要)

ライセンスは一度取得したら終わりではなく、運転免許証のように更新が必要なので、ライセンスを持っているコーチは少なくともそれぞれの階級に求められる新しい知識や技術を持っているということになります。

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試合でのコーチの権限

  • 出場メンバーおよびスターティングメンバーを決めることができる
  • ボールデッドのときに、審判(ヘッドコーチのみ)やTOへ問い合わせができる
  • 試合中に立って選手に指示を与えることができる ※コーチ、アシスタントコーチのどちらか一方のみ
  • タイムアウトを請求できる
備考

メンバーチェンジは交代する選手本人がTOに申告するので、公式の競技規則に定められている権限ではありませんが、一般的にメンバーチェンジはコーチの指示により行います。

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コーチの役割とは

チームや個人を目標へと導くこと。

一言で言ってしまうと簡単ですが、コーチの役割を果たすには、日々たゆまぬ努力と勉強が求められます。

与えられた権限と、培った技術や知識や経験を生かし、練習環境を整え、選手の技術レベル向上し、選手1人1人と向き合いながら、チームや個人を目標達成へと導きます。

コーチという役割は、決してスポットライトが当たる役割ではありませんが、技術や戦術的な知識や理解の深さだけでなく、強い責任感や忍耐力、誠実さなどのリーダーシップ能力も必要となる重要かつとても大変な役割を担っています。

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参考書籍

優れた選手育成を目指し、指導者に必要な最新の知識・技術・理論・指導法などをまとめた、コーチライセンス取得に必携のテキストです。

バスケットボール競技規則(ルールブック)

JBA監修。公式ルールブック『2021 バスケットボール競技規則(ルールブック)』の入手方法

JBA Topページ」→「関わる・育てる」→「審判」→「バスケットボール競技規則」→「2021競技規則・公式解説(インタープリテーション)」

2021 オフィシャルズ・マニュアル

JBA監修。公式『2021 オフィシャルズ・マニュアル』の入手方法

JBA Topページ」→「関わる・育てる」→「TO(テーブルオフィシャルズ)」→「TOマニュアル(ダウンロード)」→「1.TOマニュアル」

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