TO(テーブルオフィシャルズ)は試合で起こった出来事を瞬時に判断して、正確にスコアシートに記録したり、ブザーを鳴らしたり、表示器で表示したりします。
しかし、スコアシートを書いていると試合を観ることができないし、しっかり見ていたとしても見逃してしまうことがどうしてもあります。
そのため、テーブルオフィシャルズは積極的に声を出し、互いに協力し、助け合うことにより、はじめて正確かつスピーディーな判断で円滑に試合を進めることができます。
というわけで、本記事ではTOメンバー同士のコミュニケーションをJBA TO基礎講習とTOマニュアル ハンドブックの内容に従ってまとめました。
スコアラー系のコミュニケーション
得点やファウルは、スコアラーとアシスタントスコアラーがコミュニケーションをとって管理します。
ファウル
(審判が笛を鳴らしたら)
白のファウル。8番だったら3回目
(審判のレポートに合わせて)
8 番。スローイン
(コールした後、スコアシートに書く)
(審判のレポートに合わせて、バスカンの場合)
カウント。白 8 番。1(ワン)スロー
(コールした後、スコアシートに書く)
(ファウルをスコアシートに書いたら)
白8番。個人3個目、チーム2個目
(テクニカルファウルのときは)
白8番。テクニカルファウル。個人3個目。チーム2個目
(個人ファウルが5個目のときは、ブザーを鳴らす)
白8番。個人3個目、チーム2個目、OK です
(左側のチームの場合は、ショットクロックオペレーターがチームファウル個数を表示する。4個目のあとは赤色の標識を表示する※)
「赤色、表示しました」
※赤色の標識はスローインまたはフリースローする選手に、審判からボールが手渡されたときに表示すること
(右側のチームの場合は、アシスタントスコアラーがチームファウル個数を表示する。4個目のあとは赤色の標識を表示する※)
「赤色、表示しました」
※赤色の標識はスローインまたはフリースローする選手に、審判からボールが手渡されたときに表示すること
赤色表示、OK︕
シュート
(3Pシュートしたとき)
赤4番スリー
(2Pシュートしたとき)
白8番ツー
(シュートが入ったとき)
カウント!
(スコアシートに書く)
(シュートが外れたとき)
アウト!
(バスケットカウントのとき)
バスケットカウント!
(スコアシートに書いた後)
赤 4 番3点。23 点目
(スコアボードを更新して)
赤 4 番3点。19 対 23
(チームA→チームBの順に)
OK︕
フリースロー
(シューターに1投目ボールが渡されたとき)
白4番1投目
(シューターに2投目ボールが渡されたとき)
白4番2ショット
(フリースローが入ったとき)
カウント!
(フリースローが外れたとき)
アウト!
(交代やタイムアウトの申請があったとき)
入ったら、白交代(タイムアウト)です
(スコアシートに書いた後)
赤7番。38 点目
(スコアボードを更新して)
赤7番。30 対 38
(チームA→チームBの順に)
OK︕
タイムアウト
タイムアウトの準備
(コーチからタイムアウトの申請があったら)
白、タイムアウト
(コーチからタイムアウトのキャンセルがあったら)
白、タイムアウト、キャンセル
(スコアラーが気づいていないときは)
白、タイムアウトあります。
白、タイムアウト、OK︕
(相手チームがボールをコントールしたら)
赤のショットが入ったら、白タイムアウト
OK !
タイムアウト
(審判が笛を鳴らしたら※、ブザーと合図で知らせる)
※ファウルのときは審判のレポートが終わるのを待つこと
(相手チームのショットが入ったらクロックを止める)
白、3回目※のタイムアウト
(コールした後、スコアシートに書く)
※ミニバスでは回数は言わなくてOK!
白、3 回目のタイムアウト、OK︕
(タイムアウト回数を知らせる機器がある場合は、その操作をすること)
※ミニバスではこのコールはしなくてOK!
(これ以上タイムアウトが取れないことを審判に伝える)
白、後半3回目のタイムアウトです。
(コールした後、スコアシートに書く)
※ミニバスでは、このコールはしなくてOK!
(審判のタイムアウトの合図があったら)
タイムアウトスタート
(タイムアウト終了の20秒前になったら)
10 秒前。9,8,…、2,1,(ブザー)
(タイムアウト終了の5秒前になったら)
5 秒前。4,3,2,1,(ブザー)
(コート上に選手が全員戻っていることを確認して、手を開いてあげる)
5 人と 5 人、OK︕
選手交代
選手交代の準備
(交代選手から申請があったら)
白、交代
(選手交代のキャンセルがあったら)
白の交代、キャンセル
(スコアラーが気づいていないときは)
白、交代があります。
白の交代、OK︕
(最後の2分の場合)
赤のショットが入ったら、白交
代
OK !
選手交代
(審判が笛を鳴らしたら※、ブザーと合図で知らせる)
※ファウルのときは審判のレポートが終わるのを待つこと
(ミニバス以外は、最後の2分の選手交代においては、相手チームのショットが入ったらクロックを止める)
白 33 番イン
(コールした後、スコアシートに書く)
(スコアラーが気づいていないときは)
白 33 番イン
交代OK!
(交代を知らせる機器がある場合は、その操作をすること)
ポゼッションアロー
ゲーム開始時
(ゲーム開始時)
スタート。白コントロールです。
白コントロール OK。アローを
赤に向けます。
アロー赤、OK です。
ジャンプボールシチュエーション
(ジャンプボールシチュエーションのコールを審判が示したら、アローに手を置く)
※ただし、アローは持ち上げないこと
白コントロール OK。アローを
赤に向けます。
アロー、白、OK です。
ハーフタイム
(審判に向けて伝える)
アロー、白に変えます。
タイマー系のコミュニケーション
試合時間(ゲームクロック)とショットクロックは、タイマーとショットクロックオペレーターがコミュニケーションを取りながら管理します。
ゲームクロックのスタート・ストップ
(ゲームクロックをスタートするとき)
スタート。
(ゲームクロックをストップするとき)
ストップ。
ゲームクロックが止まった後のゲーム再開時
(残り3分12秒)
312。
OK。
各クォーターまたはオーバータイムの残り3分、1分、24秒、14秒
(残り3分手前)
もうすぐ、残り 3 分です。
(残り1分)
残り 1 分切りました。
(残り30秒)
30秒。
(残り24秒)
24秒。
(残り14秒)
14秒。
OK。
第4クォーターとオーバータイムの最後の2分
(第4クォーターとオーバータイムの残り2分10秒前)
ゲームクロックカウントダウン始めます。10, 9,…,2, 1。残り
2 分です。
あと 2 分、OK です。
ゲーム開始時のショットクロック
スタート。白コントロールしました。
白コントロール OK。アローを赤に向
けます。
アロー赤、OK です。
ショットクロックのスタート・ストップ・リセット
(ショットクロックをスタートするとき)
スタート。
(ショットクロックをストップするとき)
ストップ。
(24秒リセットするとき)
24秒リセット。
(14秒リセットするとき)
14秒。
OK。
・ゲームクロックがスタート/ストップするときは、次の2つの場面を除いて、ショットクロックも同時にスタート/ストップする。
(1)ジャンプボール後のスタート(ゲームクロックはタップの瞬間。ショットクロックはコントロール成立の瞬間)
(2)最後のフリースローのショットが不成功でリングに当たった後のスタート(ゲーム・クロックはプレーヤーがボールに触れた瞬間。ショットクロックはコントロール成立の瞬間)
・タイマーとショットクロックオペレーターは、2人の「スタート」「ストップ」のコールが同時になるように、操作の精度を高めることが大切である。TOマニュアル簡易版より引用
スローインでゲームを再開するとき
(リセットのとき)
24 秒リセットです。
(継続のとき)
8 秒継続です。
OK です。
シュートのとき
(シュートがリングに当たったとき)
当たった。
※ショットクロックオペレーターが判断できない時はタイマーが判断する
(シュートが入ったとき)
入った。
OK!
(シュートが入るか、ディフェンス側がリバウンドをとったとき)
24︕
(オフェンス側がリバウンドをとったとき)
14︕
OK !
ショットクロックのカウントダウン※
※ただしミニバスは赤・黄のフラッグをショットクロックオペレーターが担当するので対象外
(残り14になったら)
14 秒。
OK。
(残り5秒になったら)
5, 4, 3,2, 1。
各クォーター終了のカウントダウン
(残り10秒になったら)
10, 9, ・・・, 3, 2, 1。
各 Q、OT の終わり間際で、ゲームクロックのカウントダウンと重なる場合は、タイマーが「各自でカウントダウンを行う」ことを宣言したあと、SCオペレーター自身がカウントダウンを行う。
TOマニュアル簡易版より引用
参考
- 【TO】2024年度TO基礎講習(eラーニング)(ライセンスではないので、TeamJBAに登録していれば誰でも無料で受講することができます)
- 「U15/U18 TO マニュアル ハンドブック」 (公財)日本バスケットボール協会 TO 委員会
- 「U12 TO マニュアル ハンドブック」 (公財)日本バスケットボール協会 TO 委員会