※2022年1月11日:「ターンオーバーを減らすための3つの注意点」を追加
※2021年12月14日:「ターンオーバーってどんな場面のこと?」を追加
※2021年11月7日:「ターンオーバーの種類・原因・対策」を追加。(種類に「チャージング」を追加)
本記事は以下のような方に見てほしい記事です。
- 練習ではできるのに試合でミスしがちな選手
- ここ一番でミスしがちな選手
- 積極的にプレーできない選手
- 叱られると委縮してしまう選手
- 考えすぎてしまう選手
- ターンオーバーの意味がわからない保護者
ターンオーバー(Turnover)とは
- ターンオーバーは、英語で「Turnover(名詞)」、「Turn over(句動詞)」といい、「反転」とか「入れ替わる」という意味です。
- スタッツシートなどでは「TO」と表記されますがが、バスケではテーブルオフィシャルズのことも、同じく「T.O」と呼ぶので注意が必要です。
ターンオーバーってどんな場面のこと?
- 攻撃しているとき、アウトオブバウンズ(バイオレーション)で相手側のボールになったとき
- トラベリング(バイオレーション) をしてしまったとき
- ダブルドリブル(バイオレーション) をしてしまったとき
- チャージング(ファウル)などのオフェンスファウルを宣告されたとき
- 攻撃しているとき、ジャンプボールシュチエーション(ヘルドボール)になり、結果として相手側のボールになったとき
- スティールなどで、相手にボールを奪われてしまったとき
- ミスをして相手側のボールになってしまったとき
ターンオーバーの影響
バスケの試合において、リバウンドとシュート確立とターンオーバーの3つ要素が勝敗への影響が大きいと言われています。
バスケは他の競技と比べても、特に得点が多く入る競技です。つまりオフェンスが有利なスポーツなのですが、その有利なオフェンスの機会を自ら失ってしまうターンオーバーが勝敗に大きく影響すると考えられています。
また、バスケはミスのスポーツです。選手1人1人が、積極的にプレーしながら、「ターンオーバー」を減らすことができれば必ずチームは確実に勝利に近づくことができるはずです。チームに貢献できる選手になるために「ターンオーバー」をしっかりと理解しましょう。
ターンオーバーの原因と対策
ターンオーバーの種類 | 主な原因 | 対策 |
---|---|---|
バイオレーション | ・知識不足 ・練習不足 | 1.バスケの勉強をする 2.練習量を増やす(自信を得るため) 3.適度に集中する |
ドリブルミス | ・練習不足 ・技術不足 ・体調不良 ・メンタル要因 ・集中力不足 ・積極的なチャレンジ | 1.練習量を増やす (自信を得るため) 2.ストレスをためない 3.落ち着いてプレーする 4.技術的な注意点を振り返る 5.適度に集中する |
キャッチミス | ・練習不足 ・技術不足 ・体調不良 ・メンタル要因 ・集中力不足 | 1.練習量を増やす (自信を得るため) 2.ストレスをためない 3.落ち着いてプレーする 4.技術的な注意点を振り返る 5.コート内でのコミュニケーション 6.適度に集中する |
パスミス | ・練習不足 ・技術不足 ・体調不良 ・メンタル要因 ・集中力不足 ・積極的なチャレンジ | 1.練習量を増やす (自信を得るため) 2.ストレスをためない 3.落ち着いてプレーする 4.技術的な注意点を振り返る 5.コート内でのコミュニケーション 6.適度に集中する |
チャージング | ・積極的なチャレンジ ・ミスマッチ ・知識不足 | 1.落ち着いてプレーする 2.バスケの勉強をする 3.技術的な注意点を振り返る 4.適度に集中する |
スティール | ・積極的なチャレンジ ・ミスマッチ | 1.落ち着いてプレーする 2.コート内でのコミュニケーション 3.技術的な注意点を振り返る 4.適度に集中する |
事故 | ・ミスが起こりやすい環境 | 1.身の回りを片付ける 2.道具のメンテナンス 3.コミュニケーション 4.適度に集中する |
ターンオーバーを減らすための3つの注意点
1.やるべきことに集中する
自分の役割を意識し、チームプレイに徹する。
周囲とのコミュニケーションを図り、やるべきことを正確に理解できれば、必要以上にリスクを犯すことがなくなります。
また、仲間や相手選手のプレーに意識を向けることで、冷静に状況判断することができるようになり、ターンオーバーを減らすことができます。
2.できることに集中する
得意なプレーやできるプレーに徹する。
できないことや苦手なことを試合でやろうとすると大きなプレッシャーがかかります。
チャレンジしてはいけないわけではありませんが、ターンオーバーを減らすという意味ではできるだけ避けるべきです。
3.過度に集中しすぎない
多くのことをやろうとせず、優先順位を決めて、適度に集中する。
失敗して、反省したり、固執したりして過度なストレスがかかることや、不安定な気持ちや、慌てたり、迷ったりすることがターンオーバーを招きます。
また、試合では、極端に集中すると視野が狭くなってしまうので、適度な集中状態を保つことがターンオーバーを減らすことに繋がります。
失敗力を身に付ける方法~ミスや失敗を恐れず積極的にプレイできる~
ターンオーバーになってしまった場合であっても、次にその失敗を活かすことで、むしろ自分を成長させることが出来ます。
ミスや失敗を素直に認め、客観的に受け止めることで、質の高い失敗体験となります。質の高い失敗体験は、失敗ストレスへの耐性(失敗力)得ることができ、いきいきとプレイすることに繋がります。
ミスに強くなるための考え方
- ミスに対するこだわりを捨てる
- ネガティブな気持ちから逃れられないときは、しばらく時間を置く
- ミスしても良い場所をつくる
- ポジティブな表現をする
- ミスをオープンにし、助けられ上手になる
- 冷静になり謙虚にミスを受け止める
- 先入観にとらわれず素直にミスの原因を探る
- 他人のミスからも学ぶ姿勢を持つ
- 他人のミスを責めない(カバーする方法を探ることを優先する)
- ときには開き直りや反発することも必要
- 失敗は成功の元(ミスを糧とすることに目を向ける)
参考文献
失敗が怖い選手へ
ターンオーバーをしないことは確かに大切ですが、失敗しないことよりもチャレンジしないことの方が大きなマイナスになってしまいます。
失敗から逃げず、でも失敗に囚われない。
試合で積極的なプレーをすればするほど、ターンオーバーやミスはつきものです。むしろどんどん失敗して、ターンオーバーやミスを正しく受け止めるスキルを磨いて、自分の成長の糧としてしまいましょう。