※2022年2月10日:「卒団記念品を探そう」を追加。
※2022年2月6日:「準備しておくべきこと」を追加。
中学になるとボールが大きくなり、ゴールが高くなり、コートのサイズが代わり、ルールが変わります。それらミニバス時代とのさまざまな違いから、中学(ジュニア)バスケで躓(つまづ)く選手も多くいるようです。
今までやってきたミニバスケットボール(ミニバス)は、身体的に未成熟な子供のための、特別なバスケですが、中学からのバスケは大人のバスケットボールです。つまりプロの選手たちとほぼ同じバスケをすることになります。
ミニバスから一般バスケに移行するときに、気を付けることをまとめたので、ご参考までにどうぞ。
プレーに影響するミニバスと一般バスケの違い
プレーに影響するルールの違い | 小学校(ミニバス) | 中学校(ジュニア) |
---|---|---|
3ポイントシュート | 無し | 有り |
クォーターの時間 | 6分 | 8分 |
バックコートバイオレーション | 無し | 有り |
8秒ルール | 無し | 有り |
リングの高さ | 260cm | 305cm |
ボールの大きさ | 5号 | 男子:7号 女子:6号 |
スコアシートの書き方※ | ミニバス用スコアシートの書き方 | 一般用スコアシートの書き方 |
準備しておくべきこと
1.バスケットボール
中学になると男子は7号ボール、女子は6号ボールを使います。
今まで使っていた5号のボールは使わなくなりますが、比較的新しいボールなら、チームに寄付する形でコーチに渡すと良いでしょう。ミニバスの後輩や弟や妹に直接あげるのももちろんありです。ただし、ボールには名前が書いてあると思うので、ボロボロになったボールは思い出に家で大切に保管することをお勧めします。
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2.スタミナ
以下の理由によりスタミナを強化すると良いでしょう。
- 試合時間が延びること
- 出場するクォーターに制限がなくなること
- 持久力(心肺機能)が発達しやすい年齢であること
- ストレスに強くなること(思春期に入るための準備)
オフェンス面で覚えておきたい技術
1.シュート
新たに加わる3ポイントシュートを練習する必要があるのはもちろんですが、高くなったゴールであったり、重く大きくなるボールに慣れておく必要があります。どのぐらいの距離からジャンプシュートが決まるか、レイアップシュートまでの距離やジャンプの仕方など微調整しておかないといけません。
また、年代が上がるにつれて速攻などからイージーシュートができることが少なくなっていきます。オールコートの広く使えるスペースを生かしてイージーシュートが生まれやすいミニバスと違って、インサイドへ切り込むことが難しくなるため、1対1のドライブで得点を取っていた選手は別の方法でも得点できるように練習しておくとよいでしょう。
2.オフェンスリバウンド
リングの位置が上がること、3ポイントシュートなどゴールから離れた位置からのシュートが増えることから、リングに当たったボールが落ちてくるまでの時間が長くなります。
つまり、タイミングが遅かったり、今までよりも遠い位置からでもリバウンドに絡むことができるようになるため、ミニバスのときの意識を変える必要があります。
3.ボール運び
フロントコートに8秒以内にボールを運ばなければなりません。
特に覚えておきたいのは、24秒計(ショットクロック)が15秒を示した時点でバックコートにいた場合、バイオレーションになってしまうことです。
また、一度フロントコートに入った後、バックコートにボールを戻すと、バックコートバイオレーションになってしまいます。
そのルールを利用して、コフィンコーナーでダブルチームを仕掛けられるとボールを奪われてしまうので、特にガードの選手は注意が必要です。
今まで特定の選手がドリブルで運んでいたチームに所属してた場合、あるいは、今までボール運びをやったことが無い選手は、パスで運ぶ方法を覚えていく必要があるでしょう。
4.スクリーン
ミニバスでもスクリーンを使った戦術は使用するかもしれませんが、中学になるとその傾向が増えます。特にミニバス時代にスクリーンをあまり使わないチーム※に所属していた場合は、あらかじめ覚えておいたほうがよいでしょう。
※ミニバスでは1対1のオフェンス能力を高める目的で、あえてスクリーンを教えない指導者の方が多い。
スクリーナーだけでなく、ユーザー側の動きもしっかり勉強しておこう。
5.スペーシング
コートの広さが変わることだけでなく、個々選手の体も大きさや、パスの強さが変わるので、スペーシングの距離感も変わります。
ミニバスでは、なるべく近くでボールを貰わないとパスを繋ぐことが難しかったケースもあると思いますが、少し距離が空いてもパスを通すことができるようになります。むしろある程度の距離(一般的には5~6m)を空けないとスペースが無くなってボールを奪われやすくなります。
また、3ポイントシュートがあるためコーナーの有効性が高まります。さらに、ゴール裏のスペースが広くなるため、このスペースを活用できる選手とそうでない選手で差が生まれるでしょう。
6.ポストプレー
ポストプレーは、リングが低く身長差の大きいミニバスのほうがむしろ有効だったかもしれません。中学以降はリングの高さが上がるので難易度も上がります。
今まで通用していたステップやシュートの技術だけでなく新しいステップや技術を覚える必要があるでしょう。
また、今までポストプレーと無縁だった選手も、中学では急激に身長が伸びるケースがあります。何よりポストプレーは身長関係無く有効なので、この機会にポストプレーを覚えておくとよいでしょう。
ディフェンス面で覚えておきたい技術
7.ディフェンスリバウンド
オフェンスリバウンドでも説明しましたが、リングの位置が上がること、3ポイントシュートなどゴールから離れた位置からのシュートが増えることから、リングに当たったボールが落ちてくるまでの時間が長くなります。
このことから、ボックスアウトの重要性が増します。今までよりも広いエリアをカバーしなければならなくなり、また、相手を長く押し出さなければならくなります。
8.組織的なディフェンス
個人の技術やフィジカルが急激に上がってくるため、1対1のディフェンス力を高めることは必要なのですが、ヘルプディフェンスなど組織的なディフェンスが必要になります。
また、ピック&ロールなど組織的なオフェンスを守る方法を知っておかなければなりません。
9.ポストディフェンス
中学ではフィジカルが成長するため、ポストディフェンスもやり方が変わります。今まで以上に力強いフィジカルで、ゴールに近づかせないようなディフェンスが必要になるでしょう。
また、ポストを利用した組織的なオフェンスも増えてくるため、組織的に守る方法を覚えていかなければなりません。