※2023年5月10日:「おまけ(ChatGPTに小学生のバスケ指導方法を訊いてみました)」を追加
今ではYoutubeでたくさんの練習メニューが公開されているので、どんな練習をすればいいか困ることはあまりないかも知れません。
特に人気のYoutuberコーチたちが紹介するスキルや練習メニューはわかりやすくて効果的、かつ取り入れやすくて実践的なものばかりです。そして、ほぼ無料でそのノウハウを得ることができるので、バスケに限らずですが、本当に良い時代になりました。効果的な自主練方法でスキルを身に付けたい選手はどんどん活用すべきだと思います。
しかし、選手にとってはそれで十分かも知れませんが、コーチにとっては十分ではありません。特にバスケ経験が無い方や、少ない方がこれからバスケコーチをはじめるときは、YoutubeやSNSばかりを参考にしてしまうと重大な落とし穴があると思います。それはYoutubeやSNSでは、練習計画や目標設定であったり、選手との向き合い方であったり、チーム練習などの指導方法そのものを紹介している動画が少ないためです。
本記事は、「JBA公式テキスト(DVD&TEXT全5巻)」をできるだけ詳細にレビューする記事です。(そこそこな値段なのでレビュー記事を探している方もいるかと思って書いてみました。)※ また、記事の最後には、これからコーチになろうと思う方に特におススメしたい書籍を紹介しています。
※練習メニューそのものは特に紹介していませんのでご了承ください。また、本記事はJBA公式テキストのアフィリエイトリンクを含む記事となっています。
コーディネーション・トレーニング[基礎編]
主にミニバス選手向けのコーディネーショントレーニングの練習メニューのDVDと冊子(テキスト)がセットになっています。
40種類にもなる練習メニューが紹介されているだけでもお得感があるのですが、練習メニューごとにポイント解説があったり、その練習メニューをどのように実際の練習に組み入れるかということが、わかりやすく図解されています。
コーディネーショントレーニングは特に「ゴールデンエイジ」(9歳~12歳)に効果的と言われているので、ミニバスの練習メニューには最適だと思います。他の練習メニューと組み合わせることで幅広い年代をカバーできて、効果的な練習計画が立てられるのではないでしょうか。
スキルトレーニング ディフェンス[基礎編]
育成年代すべてをカバーするディフェンスファンダメンタルに関するテキストです。練習メニューのDVDと冊子(テキスト)がセットになっています。
19種類のテクニックの紹介に加え、数えてみたところ初級・中級・上記全部で51種類の練習メニューが紹介されています。
冊子(テキスト)には、練習メニューだけでなく、練習の教え方だったり、コーチングフィロソフィーについて、ファンダメンタルをチーム戦術に繋げる方法にも触れているので、コーチングの基礎も学べます。
オフェンスのハイライトシーンなどが多いYoutube動画では、特にこのディフェンスのファンダメンタルがあまりないと思うので(もちろんオフェンスの成功シーンは逆に言うとディフェンスの失敗シーンと捉えることもできますが)、この「スキルトレーニング ディフェンス[基礎編]」はコーチはもちろんですが、選手や保護者にもおススメできます。
スキルトレーニング オフェンス[基礎編]
育成年代すべてをカバーするオフェンスファンダメンタルに関するテキストです。練習メニューのDVDと冊子(テキスト)がセットになっています。
71テクニックの解説と、初級・中級・上級それぞれ203種類の練習メニューが紹介されています。
基本的には、テクニックと練習メニュー以外の紹介はスキルトレーニング ディフェンス[基礎編]同様です。
クロスオーバーやレイアップシュートのドリルはもちろんですが、ストップのスキルであったり、ピボットターン、トリプルスレットのドリルがあったりと、おおよそYoutubeなどではあまり見かけないような、オフェンス力の土台作りができる練習メニューもたくさんあります。こちらも選手や保護者の方にもおススメです。
スキルトレーニング&戦術 ディフェンス[上級編]
比較的難易度の高いディフェンスの技術や戦術にするテキストです。練習メニューのDVDと冊子(テキスト)がセットになっています。
12テクニックの解説と2種類の戦術、初級・中級・上級それぞれ26種類の練習メニューが紹介されています。
いつ何を教えたらいいか、1つ1つの練習メニューを選手ごとにどう組み合わせるか、またどう組み立てるかという指導法に関する踏み込んだ解説があります。
リバウンドやポストディフェンスなど、選手にとって参考になる情報もありますが、「スキルトレーニング ディフェンス[基礎編]」とは異なり、フルコートプレスなど、どちらかというコーチ向けの内容が多いと思います。
スキルトレーニング&戦術 オフェンス[上級編]
比較的難易度の高いオフェンスの技術や戦術にするテキストです。練習メニューのDVDと冊子(テキスト)がセットになっています。
24テクニックの解説と2種類の戦術、初級・中級・上級それぞれ57種類の練習メニューが紹介されています。
スクリーンやポストオフェンスやオフェンスリバウンドなど選手にとっても参考になる情報が多いです。さらにモーションオフェンスやゾーンオフェンスといった戦術面も書かれているため、選手、コーチどちらにとっても有用な情報源になると思います。
さらに踏み込んで学びたい方へ
おまけ(ChatGPTに小学生のバスケ指導方法を訊いてみました)
ChatGPT(流行りのAIです)にこんな質問をしてみたところ、いい回答が返ってきたのでご紹介します。
Q:
小学生にバスケットボールを指導する際、内発的モチベーションを向上させながら、技術力も高めるにはどうしたらいいですか?
A:
小学生にバスケットボールを指導する際、内発的なモチベーションを向上させつつ技術力も高めるための手法としては以下のような方法が考えられます:
- 楽しみを追求する: 小学生は遊びや楽しみを通じて自然に学ぶ傾向があります。バスケットボールの練習をゲーム形式にする、または遊びを取り入れることで、子どもたちの楽しみと学習の両方を促進することができます。
- 小さな目標を設定する: 子供たちに達成可能な小さな目標を設定します。例えば、10回のフリースローを決める、パスを5回連続で成功させるなどです。これにより、彼らは達成感を経験し、自己効力感が高まります。
- ポジティブなフィードバックを提供する: 子供たちは成長と改善に対するフィードバックを必要とします。彼らがうまくやったことを強調し、改善が必要な箇所についても建設的なアドバイスを提供します。これにより、自己効力感と自尊心が強化され、内発的なモチベーションが高まります。
- 役割モデルを提示する: プロのバスケットボール選手や成功したアスリートの話をすることで、子供たちに目指すべき目標を示します。これにより、彼らは練習と改善の価値を理解しやすくなります。
- チームワークと協調性を強調する: バスケットボールはチームスポーツであり、協調性とチームワークの重要性を教えることは必要不可欠です。友達と一緒に何かを達成する喜びは、内発的なモチベーションを高める強力な要素です。
- マスタリー学習の原則を適用する: スキルを段階的に教え、一つひとつのスキルを習得するまで時間をかけることで、子供たちは自己効力感と技術力の両方を高めることができます。
これらの手法は、子供たちがバスケットボールのスキルを習得し、楽しみながらスポーツへの愛情と尊敬を育てるのに役立ちます。最終的に、子供たちはスポーツの達成感だけでなく、自己効力感、困難に立ち向かう意欲、そしてチームワークといった、生涯にわたって役立つスキルと価値観を習得します。
それぞれの子供が異なる学習スタイルとペースを持っていることを理解することも重要です。一部の子供たちはすぐに新しいスキルを習得するかもしれませんが、他の子供たちはもう少し時間がかかるかもしれません。そのため、忍耐強く、個々の子供のニーズとペースに合わせて指導することが重要です。